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ALI PROJECT
【ディスク1】
- Poisoner
- 処女懐胎、あるいは白骨塔より少女達は飛翔する
- お毒味LADY
- 阿芙蓉寝台
- 極色一代女
- Animals on the Earth
- 上海繚乱ロマンチカ
- 世紀末ゲネシス
- この國の向こうに
- discipline [instrumental]
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読み方はポイズンではなくフランス語読みの”プワゾン”。注意。
ジャケットのA様は毒の入った瓶を手にお持ちです。瓶から漂っているのは奇麗な紫の煙。
アルバムの内容を表しているんだろうから、全曲何かしら中毒になる部分があるんだろう。
しかし・・・・私はその毒に耐えられるんだろうか・・・?
とまぁなんやら言ってますが、めちゃくちゃイイですこのアルバム。
最初はお金もなかったしで買うかどうか迷ってたんですよね、ひとまず全曲聴いてから買おうと思ってた。でも帯に、「さあ 言葉に毒を盛ろう ひとおもいに その世界を殺してあげる 君の代わりに」という文を見て釘ずけに。とにかく誰かに助けて貰いたかった心境の私はCDを持ったまま5分くらい硬直。あなおそろしやA様。
Poisonerにその硬直した言葉はありました。「意には意を 刃には刃を 毒を喰らわば皿まで お手に手を さあ拝借 喝采トクシコロジー」なんと勇ましい言葉なんでしょう。私に足りないのはこの心意気だとも思った。
お毒見LADYはジャケ写のA様にピッタリです。とてもノリのいい曲。「食んで」という言葉がとても好きな私。現実世界で「食む」という行為を繰り返しているはずなのに、楽曲の中の「食む」という行為には至れていないと感じた私は、まだまだ美意識が足りないのだと自覚。
極色一代女はタイトルから歌舞伎の匂いを嗅ぎ取ったのだけれど、曲調は素敵なJAZZ。「これがゼ・ラ・ヴィ」C'est la vie.これが人生。「何も残さず キレイに死ぬだけ」理想の死に方。レディオヘッドの”How To Disappear Completely ”を連想した。どちらの曲も居なくなることへの美学を感じられる曲だと思う。
Animals on the earthは聴いて行く程好きになっていく曲になった。なかなか歌詞に入れにくいであろう動物の名前をさらりと違和感なく入れてるところが凄い。アマゾンのレビューで白クマとかでてきてありえないという意見があったけど、そうは思わない。動物の地球上での存在の稀有さを表してるようであって、何故か誰かに抱かれている感じがする曲。
世紀末ゲネシスはもう単純にコーラスワーク入ってるだけでテンションあがります。「怒りよ 遥か天を裂き走る稲妻の切尖」もーなんなのこの言葉のセンス!!!=w=とにかくカッコイイ。「人生美味礼讃」が好きならこの曲もきっと好き。
この國のむこうに、歌詞をよく噛みしめて聴きたい。それだけである。
disciplineはジャネット・ジャクソンのアルバムタイトルと同じであることに初め気がついた。意味は訓練(する)、戒律、学問、専攻。この國のむこうにのメロディをくんでいる。なぜdisciplineなのか。アルバム全曲を通して考えてみる。毒に慣れろという意味あいなのか毒理学を極めよということなのかは謎。